のびゆく農業:No.1028:途上国における食料不安と肥満
・Stacey Rosen and Shahla Shapouri. Obesity in the Midst of Unyielding Food Insecurity in Developing Countries. 原文PDF)
・Trishnee Bhurosy and Rajesh Jeewon. Overweight and Obesity Epidemic in Developing Countries: A Problem with Diet, Physical Activity, or Socioeconomic Status?. (原文PDF)
■発行:2016年5月31日
■解題:三石 誠司→解題等(PDF)を読む(本編の一部を無料でご覧頂けます)
■翻訳:三石 誠司
■対象:アメリカ、日本
■ページ数:35p.
■在庫:あり
■目次:
- 解題…2
- 1.途上国における強固な食料不安と肥満…7
- コラム…17
- 2.発展途上国における過体重と肥満:食事、身体活動、社会経済的状況の問題?…19
- 概要…19
- 1.イントロダクション…19
- 2.世界の肥満の状況…22
- 3. 発展途上国における社会経済的状態と肥満…25
- 4.身体活動のレベルと肥満への影響:発展途上国における現在のシナリオ…26
- 5. 実践の妥当性・関連性…28
- 6. 結論…30
- 参考文献…31
■解題より:
『のびゆく農業』第1028号は、2本の論文を翻訳したものである。
第1論文は、2008年9月に米国農務省の一般向け機関紙Amber Wavesに掲載された、農務省経済調査局のステイシー・ローゼンとシャーラ・シャプーリによる「途上国における強固な食料不安と肥満(Obesity in the Midst of Unyielding Food Insecurity in Developing Countries)」である。
この論文において、著者は、「2007年時点においてほぼ10億人の人々が栄養不良の状態(食料不安)であると見積もられている」一方、「多くの発展途上国において、過体重と肥満の上昇率が急速に懸念」材料となっていることを指摘している。
この指摘で思い出すのは、わが国でも訳本が出版されているラジ・パテル(Raj Patel)の著書『肥満と飢餓(Stuffed and Starved)』(邦訳は2010年)である。「なぜ世界で、10億人が飢え、10億人が肥満に苦しむのか?」という同書の帯に書かれたメッセージは世界中の人々に対し、現代のフード・システムが抱える課題の大きさをストレートに問いかけたものであり、記憶している人も多いのではないかと思う。
…続きは→解題等のPDFでご覧ください